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糖ある工房
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あんぱんやクリームパンなど、パン生地でフィリングを包み込むパンは、パン生地とあんこ(フィリング)との間に空洞ができてしまうことが課題となっています。
また、フィリング表面に気泡跡が多数発生することもあり、これらの空洞や気泡が生じると、パンがつぶれたり、ボリュームが失われたり、商品の見た目が著しく損なわれたりして、商品価値が低下してしまうおそれがあります。
この課題に対処するために、甘味度が低く、食味や品質劣化への影響が小さい還元水飴を利用したアプローチが有効です。
高糖化タイプの還元水飴であるエスイー600や、中糖化タイプの還元水飴であるエスイー57をあんこに使用することで、あんぱんなどの包あん食品に生じる生地とフィリングの間にできる空洞を抑制することが可能です。
また、粉末の高糖化タイプの還元水飴(スイートP EM)でも同様の効果が期待できます。
実験データ①:あんこへの還元水飴配合
【試験方法】
下記配合の材料を⽤いて作成したあんこで、あんぱんを製造した(表1)。
(本試験では実験データ②【表2】コントロール配合のパン生地を使用したが、パン生地の種類は問わない。)
焼成後、あんぱんを半分にカットし、断面からあんことパン生地間の空洞の高さを測定した。
【表1】あんこの配合
【結果】
あんこに還元水飴を配合したあんぱんは、あんことパン生地との間の空洞の高さが非常に低いことがわかった(図1、2)。
このことから、あんこに還元水飴を使用することであんぱんの空洞化を抑制できることが示された。
【図1】あんこに還元水飴を添加した場合の空洞の高さ
【図2】あんぱん断面図(あんこに還元水飴を配合)
実験データ②:パン生地への還元水飴配合
【試験方法】
下記配合の材料を用いてストレート法により作成したパン生地で、あんぱんを製造した。
(本試験では実験データ①【表1】コントロール配合のあんこを使用したが、あんこの種類は問わない。)
焼成後、あんぱんを半分にカットし、断面からあんことパン生地間の空洞の高さを測定した。
【表2】パンの配合
※対粉5%量のグラニュー糖を還元水飴に置換
【結果】
還元水飴を配合したパン生地で作成したあんぱんは、あんことパン生地感の空洞の高さが非常に低いことがわかった。
このことから還元水飴を使用することであんぱんの空洞化を抑制できることが示された。
【図3】パン生地に還元水飴を配合した時の空洞の高さ
【図4】あんぱん断面図(生地に還元水飴を配合)
還元水飴を配合することで、あんぱん空洞化の抑制に効果があります!
フィリングとパン生地両方へのアプローチでさらに効果が期待できます。
【採用事例(一例)】
あんぱん、クリームパン、カレーパン等
包あん工程がある製品にご活用いただけます!
その他、製パンに対する糖アルコールの効果についてはこちら ⇒
※本記事に記載の実験データは測定値の代表例であり、保証値ではありません。
※本記事は、食品業界の関係者並びに関連する業務に従事している方への情報提供を目的としたものであり、一般消費者の方に対する情報提供を目的としたものではありません。
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