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糖ある工房
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製菓・製パン分野を中心に使用されるホイップクリームには、生クリームの脂肪分の種類(動物性 or 植物性)や割合などの影響による保形性低下の課題が多く存在します。改善策として増粘多糖類や寒天・ゼラチンなどのゲル化剤を使用するケースが多いものの、食感へのデメリットが出るなど完全な解決には至っていません。特に、冷蔵保管及び冷解凍による保形性低下は多くのメーカーが抱える課題のひとつになっています。
そこで、食感への影響を出さずにホイップクリームの保形性を向上させる解決策として、糖アルコールの効果をご紹介いたします!
高糖化還元水飴であるエスイー600、中糖化還元水飴であるエスイー57、低糖化還元水飴であるエスイー30はいずれも、
冷蔵保管・冷解凍工程を経たホイップクリームの保形性を向上させることが可能です!(対生クリーム8%以上)
また、粉末タイプ(スイートP EM、エスイーP)でも同様の効果が期待できます。
実験データ①:冷蔵保管における保形性
【試験方法】
生クリームに砂糖あるいは還元水飴を配合してホイップした。(表1)
その後、丸く絞り出して4℃の冷蔵庫で6日間保存した。
0日目と6日目にそれぞれホイップクリームの高さと幅を測定し、変化率を比較した。(N=6)
〈変化率(%):0日⇒6日の変化を検証〉
・高さ:(0日目の値-測定値)/0日目の値×100
・幅:(測定値-0日目の値)/0日目の値×100
変化率の値が大きい程変化が大きい(クリームがダレた)事を、値が小さいほど保形性が良いことを示す。
【表1】ホイップクリームの配合
※1 コントロールの水は還元水飴に含まれている水分量を加味し揃えたもの。(固形分濃度30%)
※2 泡立ての目安として、オーバーラン値を130~140で統一。
【結果】
還元水飴を配合したものは、いずれもクリームの高さと幅の変化率はコントロールに比べ小さかった。
還元水飴を配合することで冷蔵保管後も保形性が維持されることが示された。(図1,2)
【図1】冷蔵保管6日後の写真
【図2】冷蔵保管6日後の変化率
実験データ②:冷凍保存における保形性
【試験方法】
①と同様の条件で作成したホイップクリームのサンプルをー40℃で冷凍した後、4℃の冷蔵庫で解凍し6日保管した。0日目と7日目にそれぞれホイップクリームの高さを測定し、変化率を比較した。(N=6)
【結果】
還元水飴を配合したホイップクリームの高さの変化率はコントロールに比べ小さく、冷解凍後においても保形性が維持されることが示された。
(図3)
【図3】冷解凍後、冷蔵保管7日後の高さの変化率
還元水飴を配合することで、ホイップクリームの保形性を改善することができます!
【採用事例(一例)】
コンビニチルドデザート、マリトッツォ、レアチーズケーキ、クリスマスケーキ等
ホイップクリームの保形性に加え、なめらかさもアップします。チルド保管デザート、冷解凍デザートへの採用が多数です。
その他、菓子に対する糖アルコールの効果についてはこちら ⇒
※本記事に記載の実験データは測定値の代表例であり、保証値ではありません。
※本記事は、食品業界の関係者並びに関連する業務に従事している方への情報提供を目的としたものであり、一般消費者の方に対する情報提供を目的としたものではありません。
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