アトピー性皮膚炎は、強い痒みを伴う湿疹が良くなったり悪くなったりを繰り返す、慢性的な炎症性皮膚疾患です。
罹患者は乳幼児および小児が多く、生後半年までに45%が発症し、85%は5 歳までに症状が現れることが報告されています。1)
現在、アトピー性皮膚炎の治療には、ステロイド外用薬や免疫抑制薬による対症療法が広く用いられています。
しかし、デリケートな乳幼児への長期使用に対する不安や、根本的な体質改善の難しさから、「より日常的で、身体への負担が少ないアプローチ」を求める声が少なくありません。
そこで食品やサプリメントの分野で急速に期待が高まっているのが、腸内環境の改善を通じた「内側からの免疫バランス調整」なのです。
1) Bieber T. ”Atopic dermatitis.” N Engl J Med. 2008;358(14):1483-1494
ケストースは、スクロースに1分子のフルクトースが結合した三糖のオリゴ糖で、タマネギやライ麦など、我々が日常的に摂取する野菜や果物にも少量ながら含まれている、安全性の高い糖質です。
また、ケストースは、砂糖によく似たまろやかな味質(甘味度:30)で、水への溶解性が高く、耐熱性にも優れることから食品加工時の利便性が高い食品素材です。
ケストースは、ヒトの消化酵素では分解されない「難消化性」という特性を持っています。そのため、摂取してもそのまま大腸まで届き、腸内に棲む有益な菌(ビフィズス菌や乳酸菌、酪酸産生菌など)の良質なエサとなります。
1.選択的な増殖サポート:大腸に届いたケストースが、善玉菌を選択的に増やす。
2.腸内環境の最適化:善玉菌が短鎖脂肪酸(酢酸や酪酸など)を作り出し、腸内環境が弱酸性に保たれる。
3.免疫機能への働きかけ:腸管に集中する免疫細胞が適切な刺激を受け、過剰なアレルギー反応の抑制につながる。
このように、「腸内環境の改善が、全身の免疫システムの正常化を促し、結果として皮膚の炎症を抑える」というメカニズムが、アトピー改善効果の根幹にあります。
ケストースのアトピー性皮膚炎に対する効果を検証するため、当社では医療機関と連携し、実際の患者様を対象とした臨床試験を実施しました。特筆すべきは、対象者が「0〜3歳の乳幼児」である点です。
デリケートな層を対象に試験が実施できたこと自体が、ケストースの高い安全性を示しています。
【試験方法】
アトピー性皮膚炎と診断された0~3歳の乳幼児30名を無作為に2群に分け、1日あたり1~2 gのケストースまたはマルトース (プラセボ) を継続的に摂取させ皮疹への影響を検討した。
【結果】
プラセボ群では、試験期間中の皮疹スコアに変化は確認されなかったが、ケストース群の皮疹スコアは試験開始から6週間後および12週間後において減少した。2)
2) Shibata R, Kimura M, Takahashi H, Mikami K, Aiba Y, Takeda H, Koga Y,
Clinical effects of kestose, a prebiotic oligosaccharide, on the treatment of atopic dermatitis in infants.
Clin Exp Allergy. 2009 Sep;39(9):1397-403. doi: 10.1111/j.1365-2222.2009.03295.x. Epub 2009 Jun 8.
ケストースの魅力は整腸作用だけに留まりません。長年の研究を通じ、多彩な機能性が確認されています。
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