ケストース機能性② アトピー性皮膚炎改善

研究・テーマ
製品種類 -
用 途 -
特 徴 アトピー性皮膚炎
製 品 -(特定の製品の効果効能をうたうものではありません)

ケストースについて

ケストースは、スクロースに1分子のフルクトースが結合した三糖のオリゴ糖で、タマネギやライ麦など、我々が日常的に摂取する野菜や果物にも少量ながら含まれている、安全性の高い糖質です。ケストースは、砂糖によく似たまろやかな味質(甘味度:30)で、水への溶解性が高く、耐熱性にも優れることから食品加工時の利便性が高い食品素材です。また、ケストースは難消化性を示し、経口摂取後は消化されることなく消化管下部へと輸送され腸内細菌により選択的に利用されるため、プレバイオティクスとなり得る条件を備えています。

ケストースは身近な食材にも含まれています。

▼ケストース構造式

▼ 安全性について

1)三浦 洋 著,「食品新素材有効利用技術シリーズNo.13」社団法人菓子総合技術センター(2003)

2) Oku T.et ai., Bioavailability and Laxative Threshould of 1-kestose in Human Adult. Dynamic Biochemistry, Process Biotechnology and Molecular Biology.3,90-95(2009)

アトピー性皮膚炎について

アトピー性皮膚炎は、寛解,増悪を繰り返し,強い掻痒を伴う湿疹を主病変とする慢性炎症性皮膚疾患です3) 。 アトピー性皮膚炎の罹患者は乳幼児および小児が多く、生後半年までに45%が発症し,85%は5 歳までに症状が出現することが報告されています4) 。アトピー性皮膚炎による強い掻痒は、睡眠障害などにより小児期のQOLを著しく低下させるだけでなく、その養育者のクオリティ・オブ・ライフをも低下させると言われており、アトピー性皮膚炎を予防および改善する方法の検討は、非常に重要な課題であると言えます。

アトピー性皮膚炎改善 データ (乳幼児)

【試験方法】
アトピー性皮膚炎と診断された0~3歳の乳幼児30名を無作為に2群に分け、1日あたり1~2 gのケストースまたはマルトース (プラセボ) を継続的に摂取させ皮疹への影響を検討した。

【結果】
プラセボ群では、試験期間中の皮疹スコアに変化は確認されなかったが、ケストース群の皮疹スコアは試験開始から6週間後および12週間後において減少した。

 

5) Shibata R, Kimura M, Takahashi H, Mikami K, Aiba Y, Takeda H, Koga Clinical effects of kestose, a prebiotic oligosaccharide, on the treatment of atopic dermatitis in infants. Clin Exp Allergy. 2009 Sep;39(9):1397-403. doi: 10.1111/j.1365-2222.2009.03295.x. Epub 2009 Jun 8.

特許第4162147 号 「アレルギー抑制剤」

※本記事は特定の製品の効果効能をうたうものではありません。

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