ケストース機能性⑤ インスリン抵抗性改善

研究・テーマ
製品種類 -
用 途 -
特 徴 インスリン抵抗性
製 品 -(特定の製品の効果効能をうたうものではありません)

ケストースについて

ケストースは、スクロースに1分子のフルクトースが結合した三糖のオリゴ糖で、タマネギやライ麦など、我々が日常的に摂取する野菜や果物にも少量ながら含まれている、安全性の高い糖質です。ケストースは、砂糖によく似たまろやかな味質(甘味度:30)で、水への溶解性が高く、耐熱性にも優れることから食品加工時の利便性が高い食品素材です。また、ケストースは難消化性を示し、経口摂取後は消化されることなく消化管下部へと輸送され腸内細菌により選択的に利用されるため、プレバイオティクスとなり得る条件を備えています。

ケストースは身近な食材にも含まれています。

▼ケストース構造式

▼ 安全性について

1)三浦 洋 著,「食品新素材有効利用技術シリーズNo.13」社団法人菓子総合技術センター(2003)

2) Oku T.et ai., Bioavailability and Laxative Threshould of 1-kestose in Human Adult. Dynamic Biochemistry, Process Biotechnology and Molecular Biology.3,90-95(2009)

インスリン抵抗性について

血糖を降下させるインスリンの作用が鈍くなる状態を、インスリン抵抗性といいます。

インスリン抵抗性は遺伝・肥満・運動不足・高脂肪食・ストレスが原因で起こります。血糖値が下がりにくくなるため、正常な血糖値にするために、より多くのインスリンを必要とします。この状態が続くと、二型糖尿病を引き起こす可能性があります。

治療には、インスリンの使用や運動、食事療法などによるインスリン感受性の改善が行われます。

インスリン抵抗性改善 データ (Rat)

【試験方法】
健常者モデルラットを5群に分け、通常食、ケストース配合食(0.5%、1%、2.5%、5%)をそれぞれ与えた。4週間飼育ののち、摂食状態にて解剖を実施した。

 

 

図1 各郡間の血糖値ならびに血清インスリン濃度

【結果】
各群間における体重・摂食量・血糖値に大きな差は見られなかった。

一方で血清インスリン濃度はケストースを摂食したすべての群において通常食群と比較して優位に小さく、ケストース含有率に比例して低下した。

このことから、ケストース摂食によるインスリン感受性の増強効果が確認された。

ケストースを摂食することで、インスリン抵抗性の悪化を予防できることが明らかとなった。3)

 

3) Takumi Tochio, Yasuyuki Kitaura, Saki Nakamura, Chie Sugawa, Motoki Takahashi,

Akihito Endo, Yoshiharu Shimomura. An Alteration in the Cecal Microbiota Composition by Feeding of 1-Kestose Results in a Marked Increase in the Cecal Butyrate Content in Rats. PLoS ONE. 11(11):

e0166850. doi:10.1371/journal.pone.0166850

特許第6960988号「インスリン抵抗性の悪化予防及び改善剤」

※本記事は特定の製品の効果効能をうたうものではありません。

※本記事は、食品または化粧品業界の関係者並びに関連する業務に従事している方への情報提供を目的としたものであり、一般消費者の方に対する情報提供を目的としたものではありません。

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