溶けるとひんやり!?粉末糖アルコール

コラム

冷涼感

スーパーやコンビニエンスストアで目にするガムや歯磨き粉にはキシリトールが、カロリーゼロの食品にはエリスリトールが配合されることが多いですが、それらの糖アルコールにはまだまだ面白い特徴があります。粉末の糖アルコールが溶解する際には吸熱反応が起こることで、熱を奪う=冷たく感じる効果 があります。

食品分野では、ひんやり感を感じられるお菓子などに利用されていますが、化粧品分野ではまだまだ知られていない効果です。この効果を利用して面白い化粧品作りに役立てていけるのではないかと考え、検証を行ってみました。

実験

常温の水(約24℃)をスターラーで攪拌しながら粉末糖アルコールを5%溶解させ、溶け切った時の温度を測定。(図1)

 

図1. 溶解前との温度差(水+糖アルコール5%/100gに調整)

エリスリトールは糖アルコールの中でも最も温度差があり、5%分の粉末が溶ける際に約2℃の温度低下がみられました。粉末が溶ける際の反応なので、粉末状化粧品や結晶が残る固形化粧品などに使うことで、濡れた時に「ひんやり感」を感じられる商品設計が可能になると考えています。

冷涼感を付与する素材というとメントールなどが有名ですが、エリスリトールをはじめとした糖アルコールの冷涼感は、粉末が溶ける際の吸熱反応が由来です。一味違う化粧品開発に役立ててみてはいかがでしょうか?

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