糖アルコールって何??

コラム

糖アルコールとは、一般的に、糖質が持つカルボニル基に水素を添加(水添)した糖質の総称です。糖アルコールの種類としては、単糖 糖アルコールのソルビトール、キシリトール、二糖 糖アルコールのマルチトール、分子量の異なる糖アルコール複合物である加水分解水添デンプンなどがあります。糖アルコールは、自然界にも存在しており、野菜や果物にも含まれる身近な素材です。

図1.糖アルコールの製法

弊社は「物産フードサイエンス」と社名に掲げている通り、食品分野における糖アルコールの研究開発を長年行ってきました。一方で、化粧品における糖アルコールの知名度は低く・・・化粧品分野では後発でありながらも、食品分野の知見を活かし、化粧品分野での研究開発を進めています。

「食品向け」の糖アルコールについてはこちら⇒

糖アルコールの特徴(化粧品用途)

1. 安定性
糖アルコールは糖質の末端にあるカルボニル基を化学的反応性の低いアルコール性ヒドロキシ基に変換しているため、熱や酸に強いという特長があります。化粧品製造には加熱工程や中和工程があり、過酷な環境にも耐えうる安定性が特長の1つです。

【条件】

粉末品 30wt.%溶液、

各温度ごとに3時間加熱

図2.糖アルコールの熱安定性

 

2. 糖化の原因になりにくい
身体の中で糖化反応が起こることによりAGEs(糖化最終産物)が生成され、皮膚老化などの原因になると考えられています。水素添加前の糖原料はアルデヒド基を有することで、着色や異臭の発生原因となるだけでなく、タンパク質との反応によりAGEs生成の原因となることが懸念されます。糖アルコールはアルデヒド基を持たないため、糖化リスクを低減することができます。

図3.抗糖化試験

【試験方法】
1. タンパク質と糖をリン酸緩衝液に溶解させる
2. 0.45 µmのフィルターにてろ過滅菌する
3. 96-wellプレート2枚に100 µLずつ分注する
4. 40℃と-30℃にて5日間インキュベートする
5. 蛍光(Ex370nm/Em440nm)を測定する

糖アルコール(化粧品用途) 製品ラインナップ

当社では、化粧品分野向けの糖アルコールを7種類ご用意しています。それぞれに分子量の違いや感触の違いはあるものの、いずれもこれまでに述べた基本的な特徴は有しています。

:化粧品自主規格  :部外品規格  :医薬品添加物規格  :日本薬局方

図4.化粧品向け糖アルコール一覧

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