糖アルコールで乾燥小じわ対策? カリカリ梅でハリ、ツヤを視覚化!

コラム

カリカリ梅で保湿試験?

皆さんは、駄菓子といえば何を連想しますか?

私は小さいころに駄菓子屋でよくカリカリ梅を食べていました。化粧品分野でカリカリ梅?なぜ保湿試験?乾燥小じわに何の関係が?と疑問に思われた方もいらっしゃると思います。

当社ではアクアオールを用いた様々なスキンケア化粧品の試験を行い、アクアオールが持つ保湿効果を検証してきました。それらの結果を踏まえて、アクアオールの保湿効果で肌表面の潤いを保ち、乾燥小じわを目立たなくできるのではないかと考えました。

そこで、昔懐かしいカリカリ梅を用いることで、視覚的にわかりやすく小じわやハリ感を観察し、アクアオールの保湿効果を検証しました。(もちろん、余ったカリカリ梅は全て当社研究員が美味しく頂きました!笑)

※アクアオール・・・トウモロコシなどから得られたデンプンを加⽔分解し、さらに⽔素添加することによって得られる糖アルコールの⼀種であり、植物由来の化粧品専用原料です。詳しくはこちら

保湿試験

【試験方法】
1. カリカリ梅を1日間水に浸漬
2. 表面に付着した水をふき取り、表1のグリセリンまたはアクアオールを用いた溶液に浸漬(固形分濃度5%)
3. 25℃、湿度55%で静置乾燥
4. 2時間ごとに梅表面のしわやハリ感を観察

【表1】使用した保湿剤

保湿剤

化粧品用濃
グリセリン
アクアオール
#1
アクアオール
#2

製品濃度

98.5%以上

70%

70%

分子量

92

約500

1000~2000

被膜性

☆☆☆

★★☆

★★★

【結果】

図1より、化粧品における代表的な保湿剤のグリセリン処理検体に比べ、当社製品のアクアオール#2(AQ#2)処理検体は小じわの数が少なく表面のハリやツヤが維持されていました。また、アクアオール#1(AQ#1)処理検体に関しても梅表面の小じわの数がグリセリン処理検体よりも少ない結果になりました。

【図1】溶液浸漬後の梅の経時変化

アクアオールの被膜形成効果で乾燥小じわを目立たなくできるかも!?

今回の試験結果では、アクアオール(特に#2)の処理により、梅表面のハリ・ツヤ感の維持が確認されました。このような現象にはアクアオールの水溶性被膜の形成が影響しているのではないでしょうか。つまり、水溶性被膜が物理的に梅の表面をひっぱり、ハリ感を維持できたと推測しています。

この検証により、アクアオールが梅表面の乾燥小じわを抑える傾向にあることがわかりました!
つまり、既存の保湿剤とは異なる新たな保湿剤として、スキンケア化粧品に応用できる可能性があるのではないか!?と期待が高まります!

最後に、今回のデータをとった私・・・実は配属3か月の新卒社員なんです(笑)。
化粧品業界に関して初心者ではありますが、今後もこういった面白データを記事にして、興味深い情報をお届けしていきたいと思います!たまに研究開発サイトを覗いて頂けると幸いです。ではまた!

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